「乳酸菌を食品から摂りたいけど、何をどれくらい食べればいいの?」という疑問を持つ方は少なくありません。
乳酸菌といえばヨーグルトが代名詞ですが、実は日本の伝統的な発酵食品にも乳酸菌が豊富に含まれているものがたくさんあります。ぬか漬け、味噌、甘酒、キムチなど、日常的に取り入れやすい食品を知っておくだけで、毎日の腸活がぐっと楽になります。
この記事では、乳酸菌が多く含まれる食品を含有量の目安とともにまとめ、効率的な食べ方や組み合わせのコツまで詳しく解説します。食事から自然に乳酸菌を摂取したい方はぜひ参考にしてみてください。

乳酸菌が多い食品おすすめ一覧|含有量の目安つき
乳酸菌の含有量は製品や製造方法によって大きく異なりますが、おおよその目安をまとめました。1gあたり、または1食分あたりの菌数で比較しています。
動物性乳酸菌を含む食品
ヨーグルト
乳酸菌食品の定番です。1gあたり約1000万〜10億個の乳酸菌が含まれており、1カップ(100g)で約10億〜1000億個を摂取できます。毎日200g程度の摂取が推奨されることが多いです。特定保健用食品や機能性表示食品のヨーグルトは、菌の種類と数が明確に記載されているため選びやすいでしょう。
チーズ(ナチュラルチーズ)
パルミジャーノ・レッジャーノ、ゴーダチーズ、チェダーチーズなどのナチュラルチーズには生きた乳酸菌が含まれています。ただしプロセスチーズ(加熱処理されたもの)は菌が死滅しているため、生きた菌を摂りたい場合はナチュラルチーズを選ぶことがポイントです。
乳酸菌飲料
ヤクルトやカルピスなどの乳酸菌飲料も手軽な摂取源です。ヤクルト1000には1本あたり1000億個のL. caseiシロタ株が含まれています。ただし糖分が含まれるものも多いため、摂りすぎには注意が必要です。
植物性乳酸菌を含む食品
植物性乳酸菌は動物性乳酸菌と比べて塩分や酸に強く、胃酸を生き抜いて腸まで届きやすいという特徴があります。
ぬか漬け
日本が誇る乳酸菌食品の王様です。1gあたり約1億〜10億個の植物性乳酸菌が含まれるとされています。きゅうり1本分のぬか漬け(約100g)で、ヨーグルト1カップに匹敵する乳酸菌を摂取できる計算になります。自家製なら添加物の心配もありません。
キムチ
韓国の伝統的な発酵食品で、1gあたり数千万〜数億個の乳酸菌が含まれます。特に発酵が進んだ酸味の強いキムチは乳酸菌が豊富です。ただし市販品の中には発酵していない「キムチ味」の浅漬けもあるため、「発酵」の表記があるものを選びましょう。
味噌
大豆と麹から作られる味噌にも乳酸菌が含まれています。味噌汁として加熱すると菌は死滅しますが、菌体成分(ポストバイオティクス)による免疫刺激効果は残ります。生きた菌を摂りたい場合は、味噌をそのまま野菜につけて食べる方法がおすすめです。

納豆
厳密には納豆菌(枯草菌の一種)による発酵食品で、乳酸菌そのものは含みません。しかし納豆菌は腸内で乳酸菌やビフィズス菌の増殖を助ける働きがあるため、腸活食品としては非常に優秀です。1日1パックの摂取がおすすめです。
甘酒(米麹甘酒)
米麹由来の甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれ、麹菌の代謝産物に加えて乳酸菌も含まれる場合があります。ブドウ糖やビタミンB群、アミノ酸も豊富で、総合的な腸活ドリンクといえます。酒粕甘酒ではなく米麹甘酒を選ぶのがポイントです。
ザワークラウト
キャベツを塩漬けにして自然発酵させたドイツの伝統食品です。植物性乳酸菌が豊富で、ビタミンCや食物繊維も同時に摂取できます。手作りも比較的簡単で、キャベツと塩だけで作れます。その他の発酵食品は以下の記事でまとめています。

乳酸菌食品の含有量比較表
主な乳酸菌食品の目安量をまとめました。
ヨーグルト(200g):約20億〜2000億個
ぬか漬け(100g):約100億〜1000億個
キムチ(50g):約10億〜100億個
チーズ(30g):約1億〜10億個
味噌(大さじ1):約数千万〜数億個
乳酸菌飲料(1本):製品により100億〜1000億個
※含有量は製品・製造方法により大きく異なります
乳酸菌の種類ごとの効果の違いは「乳酸菌の種類と効果の違い|自分に合った菌の選び方ガイド」で解説しています
乳酸菌を効率的に摂取する食べ方のコツ
ただ食べるだけでなく、摂り方を少し工夫するだけで乳酸菌の恩恵を最大化できます。
プレバイオティクスと組み合わせる
乳酸菌(プロバイオティクス)と一緒に、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂ることで効果が高まります。この組み合わせを「シンバイオティクス」と呼び、腸活の基本戦略として広く推奨されています。
具体的な組み合わせ例としては以下のようなものがあります。
- ヨーグルト+バナナ+はちみつ(乳酸菌+オリゴ糖)
- 味噌汁+わかめ+ごぼう(乳酸菌+水溶性食物繊維)
- キムチ+玄米(乳酸菌+不溶性食物繊維)
- ぬか漬け+大麦入りごはん(乳酸菌+β-グルカン)
加熱のタイミングに注意する
乳酸菌は一般的に60度以上で死滅します。生きた菌を摂りたい場合は、加熱せずにそのまま食べるのがベストです。味噌汁の場合は、火を止めてから味噌を溶き入れることで菌のダメージを最小限に抑えられます。乳酸菌の種類ごとの効果の違いは以下の記事で詳しく解説しています。



ただし前述の通り、死菌にも免疫刺激効果はあるため、加熱調理を過度に気にする必要はありません。
毎日・複数回に分けて摂る
乳酸菌は腸内に永住するわけではないため、1日1回まとめて摂るよりも、朝昼晩に分散させる方が腸内に善玉菌が常駐しやすくなります。朝食にヨーグルト、昼食にキムチ、夕食に味噌汁といった形で分散させるのが理想的です。


市販のおすすめ乳酸菌食品の選び方
スーパーやコンビニで乳酸菌食品を選ぶ際に、チェックしておきたいポイントを紹介します。
ヨーグルトの選び方
- 菌の種類が明記されているものを選ぶ(目的に合った菌株を選べる)
- 特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品は効果のエビデンスが確認されている
- 砂糖不使用のプレーンタイプがカロリー面ではおすすめ
- 同じ製品を2週間続けて相性を確認する
漬物の選び方
- 「発酵」と表記されているものを選ぶ(調味液に漬けただけの浅漬けは乳酸菌が少ない)
- 原材料がシンプルなものほど余計な添加物が少ない
- ぬか漬けは自家製が最も乳酸菌が豊富(市販のぬか床キットが便利)
味噌の選び方
- 「生味噌」「非加熱」と表記されたものは生きた菌が残っている
- だし入り味噌は加熱処理されていることが多いため、腸活目的では避けた方がよい
- 長期熟成タイプはポストバイオティクス(菌の代謝産物)が豊富
乳酸菌食品の中には塩分や糖分が多いものもあります。特にキムチや味噌は塩分が高いため、高血圧が気になる方は1日の摂取量に注意してください。また乳酸菌飲料は糖質が多い製品もあるので、成分表示を確認する習慣をつけましょう。
1日の理想的な乳酸菌食品メニュー例
実際の食事にどう組み込めばいいのか、1日のメニュー例を紹介します。
朝食
- プレーンヨーグルト200g+バナナ+はちみつ
- 全粒粉パン、サラダ
昼食
- 玄米ごはん、焼き魚、キムチ、わかめサラダ
夕食
- 大麦入りごはん、味噌汁(豆腐・ごぼう・わかめ)、ぬか漬け、メインおかず
このメニューだと、朝にヨーグルト(動物性乳酸菌)、昼にキムチ(植物性乳酸菌)、夜に味噌汁とぬか漬け(植物性乳酸菌)と、1日3回に分けて多様な乳酸菌を摂取できます。プレバイオティクスもバナナ、わかめ、ごぼう、大麦などから十分に摂れる構成です。


よくある質問(Q&A)
Q. 乳酸菌は1日にどれくらい摂ればいいですか?
明確な摂取基準は定められていませんが、研究では1日あたり数十億〜数百億個で効果が確認されています。ヨーグルト200g+発酵食品1〜2品を目安にすれば、十分な量の乳酸菌を摂取できるでしょう。
Q. 乳酸菌食品は毎日同じものを食べた方がいいですか?
同じ菌の効果を確認するためには2週間程度の継続が推奨されますが、長期的には複数の食品をローテーションする方が腸内細菌の多様性が高まります。「ベースのヨーグルトは固定して、おかずの発酵食品は日替わりで変える」というスタイルが実践しやすいでしょう。おすすめのヨーグルトの選び方は以下の記事で解説しています。



Q. 乳酸菌食品を食べすぎるとお腹を壊しますか?
通常の食事量であれば問題ありません。ただし乳糖不耐症の方はヨーグルトや乳製品の大量摂取で下痢になることがあります。その場合は植物性乳酸菌食品(ぬか漬け、キムチ、味噌など)を中心に摂取する方法がおすすめです。
Q. コンビニで買える手軽な乳酸菌食品はありますか?
ヨーグルト、乳酸菌飲料(ヤクルト1000など)、キムチ、納豆、味噌汁(インスタント)など、コンビニでも十分に入手できます。最近は機能性表示食品の乳酸菌入りチョコレートやグミなども登場しているので、おやつ感覚で摂取するのも一つの手です。
まとめ
乳酸菌が豊富な食品は、ヨーグルトだけでなくぬか漬け、キムチ、味噌、甘酒、ザワークラウトなど多岐にわたります。特に植物性乳酸菌は胃酸に強く腸まで届きやすいため、日本の伝統的な発酵食品は腸活において非常に優れた食材です。
効率的に摂取するためには、プレバイオティクスとの組み合わせ(シンバイオティクス)を意識し、1日複数回に分けて多様な発酵食品を取り入れることがポイントです。
乳酸菌や腸内細菌についてさらに詳しく知りたい方は、厚生労働省 e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」(www.e-healthnet.mhlw.go.jp・サイト終了)や日本乳酸菌学会の情報もあわせてチェックしてみてください。毎日の食卓に発酵食品を1品プラスするところから、無理のない腸活を始めていきましょう。

